マンションの計画修繕に関して、誰に相談するのがよいのでしょうか?
相談する相手が一級建築士あるいはマンション管理士のような有資格者ならば、間違いないというわけではありません。
マンションの計画修繕に関する専門家に必須な要件は、建築の保全および修繕に関する専門的な知識があり、管理組合の立場になり管理組合の利益を守って課題の解決に当たれることです。
計画修繕工事について豊富な経験や実績を積んでいることも多様な状況に対して正しい判断ができる大きな要素となります。
工事会社についても同様で、修繕工事に特化したセクションを有する工事会社であれば、工事の技術においては専門家です。
ただし工事会社は工事をすることが目的であり、一方管理組合は無駄の無い工事をなるべく安くしたいという面で互いの利害は相反します。
そのため大切な修繕積立金を扱う上では、工事に関して素人である理事会が直接工事会社との間で計画修繕の内容を決定していくのはリスクが高いと言えます。
- この修繕は本当に今行うべきなのか? 数年後に実施しても十分なのではないか?
- 資産価値を維持していくために、なにを行えばよいのか? なにを行わなくてもよいのか?
- マンション毎に異なる状況に対して、行うべき最適の計画修繕とはどのようなものか。
具体的な検討をすすめていくには、このような管理組合の立場で技術的な判断ができる、マンション修繕に特化した設計事務所などの専門家を理事会のコンサルタントとして雇い、管理組合の要望や予算などを合わせて協議していくことがおすすめです。
設計監理方式を取っているところがおすすめ
大規模修繕は方式によって大きくメリット・デメリットが変わります。現在は首都圏の分譲マンションの約7割が設計監理方式を採用しており、おすすめです。
コンサルタントであれば、管理組合さまが大規模修繕工事を円滑に進められるよう専門的・技術的な部分をサポートできます。
責任施工方式(設計・施工一括方式) | 設計監理方式(設計・施工分離方式) | ||
実行会社 | 管理会社(工事部) | 建設会社 専門工事会社 | 設計 ⇒ 設計事務所・コンサルタント会社 工事 ⇒ 工事会社 |
特長 | 調査診断から設計・見積・工事まで1社 | 設計と工事を分離 | |
メリット | ・責任の一元化 ・管理会社(工事部)が行う場合には、将来の担保が取りやすい | ・責任の一元化 ・打合せ相手が1社 | ・発注者の利益に立脚した立場で専門家による診断に始まり、透明性が確保されやすい ・手抜き工事の防止 ・実数精算に対するチェック |
デメリット | ・発注者と利益が背反する工事会社による調査診断の信頼性 ・一括であることによる不透明性や競争原理が働かないことによる価格の判断 ・管理会社(工事部)が行う場合、将来性の担保を取りやすい反面、毎年の管理業務委託とセットになりやすく、自立する管理組合に対する反対のベクトル | ・設計監理費(コンサルタント料)が発生する。 ただし、通常コンサルタント料の何倍もの工事コストの低減が図れるといわれる。 |
コンサルは何をするの?コンサルタント費用分、プラスはあるの?
コンサルタントは実際に工事を行うのではなく、第三者的立場で的確な判断を致します。工事会社は公募等の入札で選考していきますので、競争原理が働き工事費を抑えることができます。
工事費以外にコンサルタント費用は発生致しますが、多額な工事費を抑えることでコンサルタント費用は充分にペイできることが多く、またコンサルタントが工事監理を行いますので、工事の品質が保たれます。
お悩みの方はこちらをご覧下さい
大規模修繕コンサルタントを活用することで、快適なマンションライフのために何が必要で、そのためにはどんな工事・費用が必要かを整理することができます。
その結果、様々な疑問をしっかり解消でき、納得できる修繕計画を実行することができるようになります。是非詳細をご覧下さい。